今年度の夏を最後に、仕事を辞めた。
不登校児に向き合い、家で勉強を教えたり、時々とつぜん登校する子に付き添うことに専念するためだ。
在宅ワークだから、やろうと思えば、子供を放置しながら仕事はできる。
しかし、うちの子はまだ低学年。
仕事のために部屋にこもっても、「ママ」と一緒にいたがるし、自分で自学自習なんてできない。
放置すれば、かけ算や漢字など、低学年の大切な時期の基礎的な学習さえできないままになってしまう。
だから、今はあきらめて、子供のことを優先しようと決めて、仕事をやめた。
やめるまで、じたばたと仕事をなんとか頑張った。
受け付けてしまっていたクライアントさんの仕事は、なんとか子供をなだめすかしたり、夜中にやったりして、やり上げた。
子どもが・・・と状況報告し、やむなく今後の契約は中断させてほしい旨をつたえるのも、つらかった。
でも、自分で決めたのだからと、腹をくくった。
それから約半年たった今。
確定申告の準備をしている。
今年度はわずかな仕事量ではあったけれども、一つ一つ、支払い調書などを印刷し、報酬一覧をながめながら、ちょっとウルっとくる。
わたし、本当によくがんばったよなぁ・・・。
作成した記事のタイトルが書かれた支払調書を見ながら思う。
そうそう、これ書くの大変だった。リサーチに苦労した。
これは楽しい仕事だった。書いていて幸せだった・・・など。
1つ1つの記事の報酬は少ないけれど、子供がだんだん五月雨登校がひどくなって、仕事の時間が計画通りとれなくなってきた頃の仕事だ。
子どもをとるか。仕事をとるか。
私とあそんですごしたい子供を説き伏せながら、なんとか仕事して納期に間に合わせ、旦那に協力してもらいながら休みの日に書きあげ。
学童にいかなくなってしまったので、学童の先生に毎日欠席連絡し、「学童辞めます・・・」と告げた夏休みのある日のこと。
自分はなにも体制がかわらなくていい旦那のことを、うらみがましく思った日々。
いろいろと思い出して、自分をほめたくなった。
よくがんばった。よく耐えたね。辛かったね、仕事したかったね。
でも、いつかまたしようよ。子どもが大きくなったらさ。
私の人生、終わりじゃないから。がんばって積み上げていった日々は、無駄にはならないよ、きっと。
ともかく、挑戦したのだから。
子どもが昼寝している時間だけでもと、在宅ワークをスタートした6年前。
一時保育に預けながら、仕事量を増やしていった日々。
保活をがんばって、保育園にはいれて、本格的な仕事を開始して、個人事業主になって。いくつかのクライアントさんと長期契約できて。
ちょうど軌道にのって、それまでより高い単価の指名をうけられるようになった矢先の、子供の不登校だった。
そのがんばりは、消えないから。私はがんばれるってことは、自分で分かったから。
またいつか、がんばれる。
いまは、子供のサポートをがんばろう。
今年の確定申告準備期間は、そんな、ちょっと自分の軌跡をふりかえるような感じ。
いつになく、さみしいような、でも自分の状況を受け入れて肯定していくような、そんな時間になった。
人生は長い。私も子供も。
「今やれること」を、コツコツと、やっていこう。