地方のかたすみでちょっと想う~HSPな視点から~

結婚して西日本のまあまあ田舎に住み始めました。 マイペースに地方の片隅で日々育児をしながら家事をしながら、想うことを健忘録的にかいてみます。私は HSP(ハイリ―センシティブパーソン)。娘もHSCかと思ったらASDと。

「もったいない」と片づけと、計画性の話。

先日、さんまさんの「ホンマでっか!?TV」で、「もったいないグセが染みついちゃってる芸能人」の回が放送されました。

 

その中で、「もったいない」が原因で物を捨てられなかったり、「安物買いの銭失い」状態になっている話が出て。

 

脳科学者の中野信子さんが、興味深い話をしていました。

 

いわく、

 

「もったいないからとやすいモノで済ませるとか言うのは、『長期的に計画的に考えない』ともいえる。

(芸能人のエピソードにあった)ケンタッキーのチキンの骨を食べた後に、煮込んでスープにするとかっていうのは、煮込む間の光熱費とかを考えると、果たして安いのか。

買物以外にも、片付けができない人というのも、もったいないからやすいモノをどんどんかっていって、いらなくてももったいないから捨てれなくて・・みたいに関係している場合がある」

 

のような(だいたいそんな内容だったように思いますがちがってたらごめんなさい💦)話でした。

 

それでハッとしたのです。

 

私も片付けがヘタで、モノをため込む癖があって。

なかなか捨てられなくって、大事にとっておくタイプで。

でもそれって、長期的に見ると、「モノがたまるばかりで排出しないから部屋が死ぬ」ってやつですよね。

私は他にも「運動がきらい」とか「家事を後まわしにするクセ」とかがあり。

それも原因の根本は「長期的に考えていないから」なのかもしれないな、と。

 

もともと体力がなく疲れやすいので、どうしても「あいた隙間時間はやすみたい、じっとしてゆっくりしたい」というのがあるのですが。

それだと、すきま時間にやったほうがいいことが後回しになり、結局自分の役目がどんどん積もり積もっていき、自分を苦しめる。休む時間が無くなる。

 

部屋をちょっとずつ、こまめに隙間時間で片付ければ結果としていつもきれいをキープできるのに、「疲れた」から休んでしまって、けっきょく散らかったままが続く。

これも「先のイメージ」をもってとりくめないってことですね。

 

学生時代なら「締め切りまでに課題を出さなければ留年」とか「怒られる」とかがあったから、やっていましたし。

体育も「できないと成績が悪くなる」からやってましたが。

大人になると、誰にも怒られないから、ずるずると自分を甘やかしてしまう…。

 

でも甘やかすと、その分、長期的に見た未来にいる自分を良い環境にすることはできないんですよね。反省です。

 

仕事だって、ついつい目の前に「ラク」がぶらさがっていると、苦しいことよりそちらに傾きがち。でも計画性のある方って、数年後の自分のために、大変な仕事の合間にも、勉強されていたりしますもんね。

 

昔の同級生が、中学時代からかなり努力して、先を見据えた勉強に励む子で。

早くから親に頼んで英会話に通ったり、放課後は塾に行くだけでなく、学校の休み時間も自習したりしていました。

当時の私は「ちょっとくらい遊べばいいのに」と思っていましたが。

今は立派なキャリアを築き、人の役に立つ職について活躍されています。

その人にとっては、「長期的な計画」が常にあったんでしょうね。

「いま」の自分を甘やかすよりも、将来の自分の夢を叶えることの方が、優先できたんでしょう。それって、なかなかできません。

 

ただ、私もそうですが、人って「目の前のラク」を優先しがち。

 

我が子も「切り替えが悪い」発達凸凹っ子なので、たとえば宿題をする気がなかなかおきなくて苦労しています。

 

気分がノルまでに、異様に時間がかかるんですね。

 

それで私があの手この手でがんばって、やる気を出させるんですが。

 

これも、脳のアンバランスのためなのでしょうが、「長期的な見通しを立てるのが苦手」という特性のせいでもあると思います。

 

ASDの子は、先の見通しがもてないと行動できません。

 

「これをやると次はどうなるか(やらなければどんな目に合うか)」を、なかなかパッとイメージできず、イメージできないものには取り掛かれない。

 

だから、まわりが絵や文字など、目に見える形でやるべきことを示して、反応できるようにしなければならない。(やることを順に絵に描いて貼ってあげるとか)

しかも、やることがわかっても、なかなか気持ちがそこにいかない。自分の興味や好奇心があるものにしか、意欲がわかないんです。

 

これが、学習において、とても影響があると思います。

 

いわゆる「高学歴」の人って、周りの人となにがちがうかというと、「計画的に先をみて、ひろい視点でものを見て行動できる」点かなと思うのです。

 

目の前に楽しいこととがあっても、それは楽しんだとしても、ちゃんと学習する時間も確保している。

難しくて苦手な単元があっても、そこができていないと先がわからなくなるから、何度もトライして克服する。

むしろ「わからないこと」があると、がぜん燃えて調べる、という姿勢もありますね。

 

将棋と似ているなと思います。

 

将棋も、先の先を読んで、その良い手のためにコツコツ積み上げていくのだと思いますが、私は将棋が苦手(笑)。

すぐ結果が見えるものが好きで、長く戦って結果がかなり後ででるようなものは苦手です。

 

ちなみに畑仕事も、実は苦手。

 

すぐ結果を見たいタイプなので、何か月も待って収穫物がとれるようなものが、待てません(笑)。旦那さんはそういうの得意で、むしろ楽しみにできるタイプみたいで、片付けも上手ですが。

 

だから、これは脳のクセもあるかもしれませんが、「先を長期的に計画的に考えるクセをつける」ことで、もしかしたら徐々に改善できるのかもしれません。

 

例えば、私の場合だと、畑仕事は苦手ですが、一度トマトを収穫できたら「あの時期にはおいしいトマトがとれるから、それまでちゃんと世話をしよう」と、具体的な楽しみやイメージができるようになりました。

 

我が子の場合も、おそらく「成功体験」とか「褒められた経験」「上手くできてうれしかった経験」などが獲得できると、「計画的にやる」「自分で見通しをたててやる」といったことができるようになるかもしれません。

 

見通しを立てられる子にする為には、一度経験をさせなければ。

ASDの子に「経験」をさせる際は、親や教師が一緒に教えたり、一緒にやったりして、「なるべく失敗しないように」「失敗してもリカバーの方法を教えながら」やることがよいと、お医者様から聞いたことがあります。

 

そうして、経験をつんで、自信が付けば、自分でやるようになると。

「見てればやりかたわかるでしょ」では、わからないんだそうです。

「1から10まで教える」が大事なんだとか。

 

長期的に計画的に考えられる力というのが、生まれつきある子もいれば、そうでない子もいるんですね。

 

「そうでない子」には、1つ1つ、できるように一緒にやるのを繰り返して、だんだんと「これを果たすためにはどういう順番で何をすればいい?」と自分で考えさせるようにすればいいのでしょう。

 

うちの子は片付けも苦手ですが、私が片付けると「きもちいい!ありがとう」とはいうので、「片付けると気持ちいい空間になる」ことはわかるのでしょう。

 

また、レゴのようにコツコツ積み上げて完成形にするものも、頭の中に完成図が描けていれば、ずっと集中してできています。

だから、「自分で完成させたいと思えること」には、計画的に取り組める力はあるんでしょう。

 

あとは、苦手なことはできるだけ私がやり方を見せたり、機嫌のよい時に誘ったりですかね。

 

「いま片付けておくと、お友だちが急に遊びに来てもはずかしくないね」とか、先の見通しを持たせるのも良さそう。

 

もともと苦手だから、とか、発達障害があるからといって、あまりあきらめず、「長期的に考えられる大人」に少しでもなれるよう、子供と頑張っていきたいです。