地方のかたすみでちょっと想う~HSPな視点から~

結婚して西日本のまあまあ田舎に住み始めました。 マイペースに地方の片隅で日々育児をしながら家事をしながら、想うことを健忘録的にかいてみます。私は HSP(ハイリ―センシティブパーソン)。娘もHSCかと思ったらASDと。

発達凸凹っ子の子育てと、ママの「女らしさの維持」

娘も来年は入学。

時間が経つのは早いような、大変な日々だったような...(笑)

 

周りのお母さんたちは、子どもが落ち着いてきてヒールの靴をはいていたり、お子さんの手を引きながら夏は日傘をさしたり、おしゃれしていて、素敵だなと思います。

 

一方の私はというと、あいかわらず「汚れてもやぶれてもよい服」「走れる服」「アクセサリーやヘアピンは娘がパニック時に落とされちゃうからつけない」「娘を抱っこして歩ける靴」「着替えやオムツでパンパンの、両手が空くリュック姿」なわけです。

 

ちまたのお母様方は、ヒール、おしゃれなピアス、ひらひらした動きのある長め丈のスカート、ちっちゃなバッグ、といったいでたち。

 

うーん...みんなすごい、お子さんがママのあとをちゃんとついてあるくし、「かえらない!!!」とパニックになってやむなく抱きかかえて帰るとかないの...?(笑)

 

我が家の様子といえば、降園時には「かえらない~!!!!」と真っ暗になるまで遊ぼうとするし、癇癪のようになるとその場から動かなくなるので、20キロちかい体重の娘を抱えて駐車場までハアハアいいながらなんとかかえるから、その過程で髪はひっぱられてぐしゃぐしゃになるし、もちろんスニーカーじゃないと抱えられないし、スカートなんてムリ。

 

休日もいまだオムツの替えや(パンツですごせるときもあるがオムツでないといやがることもあるので)、服の着替えなど大荷物をもって歩く私。外出すると旦那と私どちらかで娘を抱えることになるので(外出先でも「いや~!!!かえらない!!」となるから)、やはりヒールやスカートはムリ。そして両手をあけられるリュックオンリー。

 

こんな生活をしている間に、私はすっかり「女らしさ」のあるヘアスタイルや装いを忘れていました。

 

でも、こんなの、ほんとうは旦那も娘もうれしくないよね…。

だって、結婚前はそれなりにきちんとした格好してたんですよ、娘を産む直前くらいまで。旦那はそんな私を好いてくれたのだろうし。

娘もたまーに(七五三とかで)こぎれいな格好をしたら、「ママかわいー」といってくれるから、本当はかわいいママでいてほしいんだろうし。

 

でもね。こぎれいな、女らしい服をしているときに、外で娘のパニックにあうと、もうやるせなくなるんです…。

格好と、現実に起きていることのギャップで、苦しくなる。

「なんでこんなにきれいにしてるのに、私は人前で大騒ぎする娘を抱えているんだろう…」って。

「せっかくきれいにしたのに」って、娘をうらみたくなってしまうし、そこでいっしょにいる旦那がうまくフォローしてくれないと、そちらも「こんなきれいな格好してる私に全部やらせて」って、悲しくなってしまう。

 

だから、「動きやすくて多少よごれても後悔しない服、娘にぐちゃぐちゃにされてもすぐ直せる楽な髪型」でいるんですよね。

その恰好なら、多少娘が大暴れしても「よっしゃ!かあちゃんにまかしとき!」って思える(笑)。「想定内よ!」って気持ちで対応できる。

 

でも本当はオシャレしたいし、また女らしい服もたまには着たいな。

本当はスカートもヒールの靴も、ちっちゃなバッグも好きだし。

ネックレスもたくさん持ってるし。

お高いコートもあるんです。(何年も日の目をみてないけど。)

 

まあ、いつか、いつかは、またヒールの靴を履けるようになると思うのですが。

それまでに旦那に嫌われないようにしないと…(笑)。

 

あと、性格も、出産前は「おだやか」「のんびり」「ほんわか」な感じだと言われていたんですが。

出産後は、やはり通常の育児よりも「強くあらねばならない」場面が多かったので、なんだかドーンと強くでっかい感じになっちゃいましたね…(笑)。

体格もなんだかドーンと育ってしまった(笑)。

 

でも、本当は、前ののんびりした性格に戻りたい。

大体、私はHSPなので、強く戦うのは苦手なタイプなんですよ(笑)。感じやすいから、できるだけ静かに、こころおだやかでいたい派。

 

でも娘が20歳くらいになるまで、親の監督下に置かれるような年齢の間は、色々と強くいないと、娘を守れない。家庭を守れない。

私がフワフワしてると、娘に療育環境を確保してあげられないし、私がのんびりしてたらあっという間に娘は多くの「手にするはずだったもの」を手に出来ないまま、機会を逸してしまう。

 

これは、福祉がいまだ「申請主義」だからですよね。

親の方が、積極的に情報を集めて、自分で役所に行って手続きを申し出て、診断に連れてったり、療育に登録したり、学校に働きかけたりしないと、何にもしてもらえない。

この弊害は大きいです。

 

例えば、3歳児健診で引っかかったときから、あるいは診断がついた時から、一度役所に「発達障がいです」と言えばあとは全てのサービスの適用対象になって、勝手にむこうから連絡が来て、親は受けるかどうか選ぶだけ、という世界になってほしい。

 

そしたら親も「のんびり」いても、子どもがしっかりサービスを受けられる。

 

でも今は、なんにもお知らせが療育先からも園や学校からも、役所からも来ない中で、親が積極的に似た特性の子の親とコミュニケーションとって情報を得て、ちょくちょく市の広報をチェックして、ホームページものぞくようにして、やっと必要なサービスをみのがさずに済む。それでも、せっかく見つけたサービスが「あと数日で締め切り」という状況にあったことも一度や二度じゃないです。

 

入学に際しても、学校からは基本的に障害のある子供のいる家庭に対しては、お願いしないと何も情報がおりてきません。

電話して、面接を受けて、検査を受けて、書類を出して、見学に何校もいって、それでやっと行き先がきまる。情報がわかる。

 

本当に、親がしっかりしてないと、子どもはどんどんサービスから遅れてしまいます。

 

子どもをとりまく先生方や他の保護者さん、親戚とのやり取りも、ほとんどがパパではなくママの仕事です。しかもそこをうまくやらないと、子どもにとてもつらい思いをさせることになったり、親が気持ちをえぐられるような、ひどい言葉を浴びせられたりします。

 

だから、当分は、私はやはり「強く」あらねばならないのだろうなと思います。

家族を守って、自分の心を守るために。のんびりした気持ちでいられるようになる日はくるのか(笑)。それは娘の成長次第ですね。「娘のことを考える割合」が、日々の暮らしの中で少しずつ減っていけば、すこしのんびりさんの性格に戻れるのかもしれない。

 

でも。例えば娘が小学校高学年くらいになって、パニックになりそうな時に「これがいやだった」「これをこうしたかったの」とはっきり口にして言えるようになっていけば、私も少しずつ、オシャレな格好を楽しみたいなと思います。

 

私がきれいにしていくことで、その場所を娘も「キチンとしないとおかしいと思われる場所なんだな」と理解できるかもしれないし(例えばレストランやホテルなど)。

 

娘と一緒に、かわいい服でおめかしする日をつくってもいいだろうし。

 

「かわいい服をきてるのに、地面に寝転がってじたばたするのは、もう大きいんだしおかしいよね?」と、問いかけていきたい。何年かかかるだろうけど。

 

本当に、女の子で、うちの子と同じような自閉っこに会うことがあまりないので(多動の子はたくさん会う)、女の子だとこういうパニックの仕方はかなり目立って避けられたり軽蔑されたりもあるとおもうので、似たような方に相談したいくらいです。

 

いつかは成長する、いつかは、自分で気持ちが落ち着かない時の対処法がわかるようになる、と信じて。

 

ママの恰好もだんだんと、スニーカー→ちょいヒール靴、よごれてもいい服→やぶれてもいい値段のちょっとオシャレな服、でかリュック→小さいバッグになっていきますように(笑)。

 

そして、いつかは、時々だんなと二人でデートに行けるようになりますように。